茴香・懐香(読み)ういきょう

精選版 日本国語大辞典 「茴香・懐香」の意味・読み・例文・類語

うい‐きょう ‥キャウ【茴香・懐香】

〘名〙 セリ科多年草。南ヨーロッパ原産の栽培種。高さ二メートルに及ぶものもある。葉は大きくて、糸状に細かく裂け、コスモスの葉に似る。夏、枝先に黄色い五弁の小花が球状にかたまって咲き、秋、卵形をした楕円形の実がなる。茎、葉、実ともに香りがあり、香味料となる。実は健胃剤や、痰(たん)をきる薬とし、せっけんなどの香料ともする。くれのおも。アネイス。フェンネル
▼ういきょうの花《季・夏》
▼ういきょうの実《季・秋》
空華日用工夫略集‐応安四年(1371)一二月三〇日「船上茴香、蓋謂八角茴香者也」
※俳諧・猿蓑(1691)五「茴香の実を吹落す夕嵐〈去来〉 僧ややさむく寺にかへるか〈凡兆〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android