苫小牧[市](読み)とまこまい

百科事典マイペディア 「苫小牧[市]」の意味・わかりやすい解説

苫小牧[市]【とまこまい】

北海道中南部の市。1948年市制。石狩,勇払(ゆうふつ)の低地帯が太平洋に臨む地にあり,西は樽前(たるまえ)山などの山地室蘭本線,道央自動車道が通じ,日高本線,千歳線が分岐する。1910年支笏(しこつ)湖付近のエゾマツトドマツ夕張石炭,豊富な電力と水を利用し,王子製紙の大工場が設立され,広大な貯木場や社宅群の特色ある景観をもつ単一工業都市として発展した。1963年に日本初の掘込式人工港として開港した苫小牧港は,1981年特定重要港湾に指定された。7万トン級埠頭をもつ同港を中心に臨海工業地域が形成されている。1989年には道央テクノポリスに指定され,東部工業地域に先端技術などの関連企業が進出,また西部工業地域には石油精製,自動車などの企業が進出している。製造品出荷額では6190億円(2003)を上げ,北海道一の工業都市となっている。1991年12月ウトナイ湖がラムサール条約登録湿地となる。東日本大震災で,市内において被害が発生。561.57km2。17万3320人(2010)。

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