苦戦(読み)くせん

精選版 日本国語大辞典 「苦戦」の意味・読み・例文・類語

く‐せん【苦戦】

〘名〙
強敵相手にして、または不利な状況もとで、非常な苦労をして戦うこと。また、その戦い
太閤記(1625)三「万卒に面を進め、一挙に死を争ひ苦戦せし有さま」 〔杜甫‐兵車行〕
② (比喩的に) 自分に不利な状況を克服したり、何かを成しとげようとして苦しみながら努力すること。また、その苦しい努力。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉中「とにかく敵手(あひて)は親といふので渋谷の方でも苦戦(クセン)で」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「苦戦」の意味・読み・例文・類語

く‐せん【苦戦】

[名](スル)
相手が強く、不利な状況で苦しい戦いをすること。「苦戦を強いられる」「選挙苦戦する」
物事をなしとげるために苦しみながら努力すること。
信仰なくんば信仰を得るまで―せよ」〈独歩悪魔
[類語]苦闘悪戦苦闘

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「苦戦」の読み・字形・画数・意味

【苦戦】くせん

困難ないくさ。悪戦。唐・杜甫〔兵車行〕詩 況(いは)んや復(ま)た秦兵の戰に耐へたるをや 驅らるること犬ととに異ならず

字通「苦」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android