苦吟(読み)くぎん

精選版 日本国語大辞典 「苦吟」の意味・読み・例文・類語

く‐ぎん【苦吟】

〘名〙
① 苦心して詩歌などを作ること。また、うまい文章ができないで苦しむこと。
※明極楚俊遺稿(14C中か)紀夢吟「苦吟吟不到。客枕夢何霊」
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉二三「筆を捻(ひねり)て頻りに苦吟す」 〔賈島‐三月晦日贈劉評事詩〕
物事がうまくゆかず苦しむこと。
魔都(1937‐38)〈久生十蘭〉一〇「四人が集って苦吟したすゑ、〈略〉六人を家に帰さぬことにし」

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デジタル大辞泉 「苦吟」の意味・読み・例文・類語

く‐ぎん【苦吟】

[名](スル)詩歌や俳句などを苦心して作ること。また、その作品
「熱心に―して居るのに、今日は容易に句が出来ぬらしい」〈虚子俳諧師

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普及版 字通 「苦吟」の読み・字形・画数・意味

【苦吟】くぎん

苦心して詩句を考える。〔琅代酔編、苦吟〕孟然、眉毫盡(ことごと)くち、裴、手を袖にして衣袖(あなあ)くに至る。~皆吟するなり。

字通「苦」の項目を見る

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