若柳(読み)わかやなぎ

精選版 日本国語大辞典 「若柳」の意味・読み・例文・類語

わか‐やなぎ【若柳】

〘名〙 新芽ころの柳。緑の美しい柳。《季・春》
俳諧・続明烏(1776)「若柳枝そらざまにみどり哉〈几董〉」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「若柳」の意味・わかりやすい解説

若柳
わかやなぎ

宮城県北部、栗原郡(くりはらぐん)にあった旧町名(若柳町(ちょう))。現在は栗原市の東部を占める地域。旧若柳町は、1889年(明治22)町制施行。1954年(昭和29)有賀(ありが)、畑岡(はたおか)、大岡の3村と合併。2005年(平成17)築館(つきだて)、栗駒(くりこま)、高清水(たかしみず)、一迫(いちはさま)、瀬峰(せみね)、鶯沢(うぐいすざわ)、金成(かんなり)、志波姫(しわひめ)の8町および花山村(はなやまむら)と合併して市制施行し、栗原市となった。北部は岩手県に接し、迫(はさま)川の低湿な平野に位置する。国道398号が通じ、東北自動車道若柳金成インターチェンジがある。JR東北本線石越(いしこし)駅に通じていた、くりはら田園鉄道は2007年に廃止された。1591年(天正19)から伊達(だて)氏の所領となり、本吉(もとよし)街道、登米(とめ)街道などが通じる交通の要衝であった。迫川の低湿地では水害が頻発し、農家は農舟のほか洪水用の舟をもち、水山(みずやま)に穀物を貯蔵する板倉を備えた。村落輪中(わじゅう)形態をとるものも多い。金成耕土の一部で本石米(ほんごくまい)の産で名高い。若柳蚊帳(かや)も知られたが、明治に入って衰えた。伊豆沼の鳥類およびその生息地は国の天然記念物に指定されており、また1985年(昭和60)には水鳥の生息地を保護するラムサール条約に基づく重要湿地に登録された。

[長谷川典夫]

『『若柳町史』(1974・若柳町)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「若柳」の意味・わかりやすい解説

若柳
わかやなぎ

宮城県北部,栗原市東部の旧町域。迫川沿いにあり,北は岩手県に接する。 1889年町制。 1954年大岡村,有賀村,畑岡村の3村と合体。 2005年築館町,栗駒町,高清水町,一迫町,瀬峰町,鶯沢町,金成町,志波姫町,花山村と合体して栗原市となった。迫川流域の氾濫原の中心で米作,畜産が盛ん。中心地区の若柳は互市が開かれ,金成 (かんなり) 平野の商業中心地で,機械,繊維,縫製,ゴムなどの中小工場も立地する。南西部の伊豆沼にはオオハクチョウやガンカモ類が飛来し,隣接する内沼とともに鳥類およびその生息地として国の天然記念物に指定されている。

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改訂新版 世界大百科事典 「若柳」の意味・わかりやすい解説

若柳 (わかやなぎ)

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