苛・嘖(読み)さいなむ

精選版 日本国語大辞典 「苛・嘖」の意味・読み・例文・類語

さいな・む【苛・嘖】

〘他マ五(四)〙 (「さきなむ」の変化した語)
他人失策欠点、法にそむいた行ないなどをしかる。叱責する。せめる。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「かかる文みすれば、おとど、母宮さいなむ」
源氏(1001‐14頃)若紫「れいの心なしのかかるわざをしてさいなまるるこそいと心づきなけれ」
② いじめる。むごく当たる。苦しめ悩ます。せっかんする。
※地蔵十輪経元慶七年点(883)四「故に我れ汝をば害せじ。諸仏の呵(サイナマ)れむかと恐るといふ」
落窪(10C後)四「かの落窪といひたてられて、さいなまれ給ひし夜こそいみじき心ざしはまさりしか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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