精選版 日本国語大辞典 「苗代胡頽子」の意味・読み・例文・類語
なわしろ‐ぐみ なはしろ‥【苗代胡頽子】
〘名〙 グミ科の常緑低木。西日本の山野に生え、広く庭木とされる。高さ約二メートル。よく分枝し、枝は堅いとげに変わることが多い。葉は長楕円形で縁は波状、裏面は銀色または褐色の星状鱗片を密生。秋、葉腋に数本の短い花柄を出し、先端に黄白色の花がたれ下がる。果実は長さ約一・五センチメートル、広楕円形で銀色の鱗片が散生し、翌年の田植時に紅熟し食べられる。漢方では果実を止瀉(ししゃ)薬、葉を鎮咳薬に用いる。漢名、胡頽子。はるぐみ。《季・春》
※梵舜本沙石集(1283)六「苗代ぐみと云物をくひて、うえたるよし答ければ」
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