精選版 日本国語大辞典 「苔筵」の意味・読み・例文・類語
こけ‐むしろ【苔筵】
[1] 〘名〙
① 苔が一面にはえたさまを、敷き物としてのむしろに見たてていう語。苔のむしろ。
② 山に住む人や隠棲者あるいは旅人のわびしい寝床。苔のむしろ。
※長秋詠藻(1178)上「岩たたむ山のかたそのこけむしろとこしなへにもものを思哉」
[2] 枕 苔の筵は青い色をしているところから、「青(あお)」およびそれと同音を含む地名「青根が峰」にかかる。
※一宮紀伊集(1113頃)「白雪のふりしきぬればこけむしろ青根が峰も見えず成り行く」
[補注]苔の筵を敷くというところから、「敷く」「片敷く」や、それと同音を持つ「敷島」の序の一部としても用いられている。
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