…洞窟は生と死のイメージが交錯する両義的な場所である。《日本書紀》では,伊弉冉(いざなみ)尊を熊野の有馬村の〈花の窟(いわや)〉に葬るとあるが,ここは俗に〈産立(うぶたて)の窟〉とも呼ばれる。洞窟は,地下世界,死者の国への出発点であると同時に,豊饒(ほうじよう)の根源,母胎とも観念されていた。…
※「花の窟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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