芝点(読み)しばだて

世界大百科事典(旧版)内の芝点の言及

【野点】より

…しかし利休は,定法のない野掛は〈定法ナキガユヘニ定法大法アリ〉とし,周囲の景観に目を奪われるため,秘蔵の茶器を出すことをよしとして,安易な野遊びになることを戒めた。この箱崎での着想は,その年10月1日の北野大茶湯(きたのおおちやのゆ)にも引き継がれ,1590年の秀吉の小田原遠征に利休が携行した桐簞笥(旅簞笥)も野点(この場合,芝点(しばだて)とも称する)に使用されたと思われる。いずれにしても利休は,野点に厳しい要求をもっていたが,やがて西鶴の《男色大鑑》に〈野掛振舞〉の用例がみられるように,貞享(1684‐88)ころになると,野遊びに飲食物を携え,喫茶もその中に取り込まれるなど,野点の内容が軽装化されたといえよう。…

※「芝点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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