芒(植物)(読み)のぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「芒(植物)」の意味・わかりやすい解説

芒(植物)
のぎ

イネ科(APG分類:イネ科)植物の外花穎(がいかえい)の先端が細長く伸びて剛毛状の突起となった部分をいう。芒は、動物や衣服などに突き刺さったり、側面に並ぶ微細な刺(とげ)で付着するなどして、外花穎の中に内花穎といっしょに含まれたままの果実遠方まで散布する役を果たす。また、風にのっての散布に役だつ場合もある。芒の有無形状は、イネ科植物を分類するときの目印とされることが多い。

[福田泰二 2019年9月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android