船舶調整(読み)せんぱくちょうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「船舶調整」の意味・わかりやすい解説

船舶調整
せんぱくちょうせい

内航船を新造するときに,就航中の船を廃棄することにより,内航船市場の需給を調整する規制措置をいう。内航海運の多くを占める中小零細の船主を保護することを目的に 1968年から実施され,独占禁止法の適用除外である。この制度では 1000tの新造船を造就航させるためには既存の就航船を一般貨物船で 1100t,一般油送船で 1050t廃棄しなければならず,廃棄した船の権利を買取る必要があった。このため内航海運市場は輸送力が安定的に推移してきたが,90年代に入ると輸送能力の限界が指摘されるようになり,その後大幅な規制緩和の措置がとられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android