船尾端バルブ(読み)せんびたんばるぶ

世界大百科事典(旧版)内の船尾端バルブの言及

【船型】より

…船体の造る波を船首バルブの造る波との干渉で減少させる効果と,船首よどみ点近くでの流速の急激な減少による造波に対する抑制効果があると考えられている。同じ効果をもった船尾の水線位置に装着されるバルブを船尾端バルブという。プロペラの前方のプロペラ推進軸まわりを回転体類似の形状としたものを船尾バルブというが,この効果は,造波抵抗に対してより,プロペラに入る流れ(伴流)の平滑化と,船体とプロペラとの相互干渉の改善に対して大きい。…

【造波抵抗】より

…これは船体の各部から発生した波が干渉しあうためで,この干渉をうまく利用して波の山と谷とが重なるようにすれば,造波抵抗を低減させることができる。船首を球状にした球状船首(バルバスバウbulbous bow)は,船の起こす波と球の起こす波とを干渉させてこの効果を得るものであり,同様の働きをするものに船尾端バルブなどがある。船のつくる波は船から十分離れた位置ではケルビン波と呼ばれる線形分散波であるが,船の近くでは非線形な波であって,波崩れなども伴い,散逸的な特性ももっている。…

※「船尾端バルブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」