船印・船標(読み)ふなじるし

精選版 日本国語大辞典 「船印・船標」の意味・読み・例文・類語

ふな‐じるし【船印・船標】

〘名〙 船上に高く掲げてその船の所属、所有者または乗手を示す印。近世の軍船では、釣鐘瓢箪提灯・槌などをかたどった印を棹につけていたものをいい、幟(のぼり)吹流し吹貫・撓(しない)・幡連・四半・旗などは飾物と呼んで区別することもある。他方、商船では船名と船主の印を染めた幟や、廻米・廻銅など幕府諸大名の御用荷物を積んでいることを示す幟・四半の類をいった。
太閤記(1625)一〇「御迎舟多く浮出たり。船じるしを問せ給へば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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