自然の事(読み)シゼンノコト

デジタル大辞泉 「自然の事」の意味・読み・例文・類語

しぜん‐の‐こと【自然の事】

自然に起こる予測不能の事件万一のこと。
「―のあらん時、物の具して頼朝が乗るべき馬なり」〈平家・九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「自然の事」の意味・読み・例文・類語

しぜん【自然】 の 事(こと)

(ふつう、「自然の事あらば」のような仮定条件。「自然の事あらむ時」のような未来表現の中で用いられる)
① 自然に起こる予期できない事件。万一の事。もしもの事。非常事態
※平家(13C前)九「自然の事のあらん時、物の具して頼朝がのるべき馬なり」
太平記(14C後)三四「自然(シゼン)の事もあらば、此宮をこそ大将にもし奉らんずれとて」
② 特に、死ぬことをいう。もしもの事。
咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「しぜんの事もあらば〈略〉あとをとぶらひ申べし」

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