自治共和国(読み)じちきょうわこく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自治共和国」の意味・わかりやすい解説

自治共和国
じちきょうわこく

ソ連構成共和国に所属した行政単位。憲法,最高会議,閣僚会議,最高裁判所などをもち国家として扱われた。 1977年憲法のもとでは 20の自治共和国があり,そのうち,バシキール (現バシコルトスタン) ,ブリヤートダゲスタンカバルダバルカルカルムイクカレリア,コミ,マリ (現マリエル) ,モルドバ,北オセチヤ,タタール (現タタルスタン) ,トゥーバ,ウドムルト,チェチェンイングーシ (現チェチェン,イングーシ) ,チュバシ,ヤクート (現サハ) の 16ヵ国はロシア共和国に属していた。また,グルジア共和国にはアブハズとアジャールの2自治共和国,アゼルバイジャン共和国にはナヒチェバン自治共和国,ウズベク共和国にはカラカルパク自治共和国があった。自治共和国は連邦人民代議員大会に各 11人,最高会議の民族院にも各4人の代表を送ることができる。ソ連崩壊後,ロシア連邦では,自治共和国はすべて「連邦を構成する共和国」になった。

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