臨津江(読み)イムジンガン(英語表記)(R)Imjin-gang

デジタル大辞泉 「臨津江」の意味・読み・例文・類語

イムジンガン【臨津江】

朝鮮半島中部の頭流山麓から発し、漢江ハンガンに合流して黄海江華湾に注ぐ川。全長254キロ。北緯38度線付近を流れており、南北に分断された人民悲哀を象徴する川としても知られる。リムジンガン。→イムジン河

リムジンガン【臨津江】

イムジンガン(臨津江)

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改訂新版 世界大百科事典 「臨津江」の意味・わかりやすい解説

臨津江 (りんしんこう)
(R)Imjin-gang

朝鮮半島中西部の川。馬息嶺山脈から発して南流し,河口近くで漢江と合して江華島に至る。長さ254km。平安川,駅谷川,漢灘江等の支流があり,流域面積は8118km2に達する。中下流域には広い平野が発達し,稲作を中心とする農村地帯となっている。この地域は古代三国時代には三国の接する地帯となり,高麗時代は開城を囲む首都圏を構成した。朝鮮戦争中は南北軍がこの地域で激突したまま膠着(こうちやく)状態に陥り,戦後は休戦ラインが通過する要塞地帯となっている。そのため,朝鮮半島で最も開発が遅れている。上流地帯は開城方面から日本海沿岸へ抜ける主要交通路となっている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「臨津江」の意味・わかりやすい解説

臨津江
りんしんこう / リムチンカン

朝鮮中部の馬息嶺山脈の頭流山麓(とうりゅうさんろく)から発し、漢江に合流して黄海の江華湾に注ぐ川。全長254キロメートル、流域面積8118平方キロメートル。上流は南南西方向に流れながら急斜面の峡谷を形成し、伊川(いせん)付近で古味呑(こみしゅん)川(114キロメートル)を入れ、流路を南東にとる。安峡西方で平安川(81キロメートル)を入れ南南東に方向を変え、麻田里(までんり)付近で漢潭住(かんたんじゅう)川(130キロメートル)を合流し、方向を南西にとり、漢江河口に合流し江華湾に注いでいる。本流域の年降水量は1200ミリメートル内外であるが、全流量の50%以上が夏季に集中している。可航距離は河口より125キロメートル。

[魚 塘]

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百科事典マイペディア 「臨津江」の意味・わかりやすい解説

臨津江【りんしんこう】

朝鮮中部の川。漢江の支流。馬息嶺山脈中に発源,江原道北部を経て京畿道に入り,漢灘江を合わせて南西に流れ,河口で漢江と合流する。全長254km。上流は渓谷急流が多いが,中流以下はゆるやかで灌漑(かんがい)に利用されている。下流は南北朝鮮の休戦ラインをなす。
→関連項目京畿道江華湾

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「臨津江」の意味・わかりやすい解説

臨津江
りんしんこう

イムジン(臨津)江」のページをご覧ください。

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