膵臓炎(読み)すいぞうえん

精選版 日本国語大辞典 「膵臓炎」の意味・読み・例文・類語

すいぞう‐えん スイザウ‥【膵臓炎】

〘名〙 膵臓炎症。急に発病し、上腹部に激しい痛みがあり、痛みは肩、胸、腰へ放散し、悪心嘔吐を伴う。膵炎

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デジタル大辞泉 「膵臓炎」の意味・読み・例文・類語

すいぞう‐えん〔スイザウ‐〕【×膵臓炎】

膵臓の炎症。急性のものは膵液による自己消化が原因とされ、胆石症続発アルコール過飲で起こることが多い。慢性のものは膵臓の細胞が壊れ線維が増えて固くなる。膵炎。→慢性膵炎急性膵炎

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百科事典マイペディア 「膵臓炎」の意味・わかりやすい解説

膵臓炎【すいぞうえん】

膵臓の炎症性疾患。急性膵臓炎は胆石症に続発することが多く,精神緊張,過食(特に脂肪食),アルコールの過飲が誘因となりやすく,膵管閉塞(へいそく)による場合もある。炎症が起こると膵臓自体の酵素による自己融解が起こるので急速に悪化するから緊急加療の必要がある。重症の場合は膵臓壊死(えし)に陥り,しばしばショック死を招く。症状は,背部に放散する激しい上腹部痛が特徴で,痛みのため身体をエビのように曲げることが多い。血液や尿中のジアスターゼアミラーゼ)値が上昇するので,診断にはその測定検査が用いられる。治療は2〜3日の絶食および食事療法(脂肪制限)が主要で,その他鎮痛薬や抗トリプシン剤などの薬物療法。慢性膵臓炎では,反復する上腹部痛,脂肪性下痢,体重減少などがあるが,特有症状が少なく,診断が困難である。治療は急性と同じく食事療法が中心で,膵臓の負担を軽くするために,消化酵素剤を服用する。
→関連項目高脂血症

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「膵臓炎」の意味・わかりやすい解説

膵臓炎
すいぞうえん

膵炎

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世界大百科事典(旧版)内の膵臓炎の言及

【膵炎】より

…膵臓に炎症を伴う疾患。膵臓炎ということもある。1963年,マルセイユにおいて膵炎シンポジウムが開催され,膵炎は,(1)急性膵炎,(2)再発性急性膵炎,(3)慢性再発性膵炎,(4)慢性膵炎に分類するとの統一見解が出された。…

※「膵臓炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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