脂粉(読み)しふん

精選版 日本国語大辞典 「脂粉」の意味・読み・例文・類語

し‐ふん【脂粉】

〘名〙
① べにとおしろい。
文華秀麗集(818)中・奉和王昭君〈藤原是雄〉「脂粉侵霜減、花簪昌雪残」 〔史記‐佞幸伝〕
化粧。よそおい。
※菅家文草(900頃)二・早春、侍宴仁寿殿、同賦春暖「猗虖、其為外也、風月鶯花。其為内也、猗羅脂粉。一事一物、皆是温和」
古今著聞集(1254)四「此の祭礼としを経て絶ゆるなく、いよいよ指粉をぞそへられ侍る」 〔楊太真外伝
③ いつわったよそおい。粉飾
東大寺文書‐元徳二年(1330)一〇月・東大寺申状案「云守護、云御使、専為濫悪之脂粉、豈非造意之忽張哉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「脂粉」の意味・読み・例文・類語

し‐ふん【脂粉】

紅とおしろい。「脂粉よそおいを凝らす」
女性の化粧。
[類語]化粧作りお作り美容粉黛ふんたいメーキャップメーク薄化粧厚化粧寝化粧若作り拵え

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「脂粉」の読み・字形・画数・意味

【脂粉】しふん

べにと、おしろい。〔淮南子、脩務訓〕曼頰(まんけふ)齒、形夸(うつく)しくして骨佳(よ)く、脂澤を待たずして、性(よろこ)ぶべきは、西施・陽なり。

字通「脂」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android