能書(読み)ノウガキ

デジタル大辞泉 「能書」の意味・読み・例文・類語

のう‐がき【能書(き)】

薬などの効能を書きしるしたもの。また、その言葉効能書き。「能書きを読む」
自分のすぐれた点などを述べたてること。また、その言葉。自己宣伝文句。「能書きを並べたてる」

のう‐しょ【能書】

《「のうじょ」とも》字を巧みに書くこと。また、その人。能筆。「能書家」
[類語]能筆

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「能書」の意味・読み・例文・類語

のう‐がき【能書】

〘名〙
薬品などの効能を書き記したもの。効能書。
※雑俳・類字折句集(1762)「能かきの様にきくかと妾は問ふ」
② ある事柄の人のあまり知らない一面について述べたてることば。ある事柄についてのこまごまとした知識。〔どぜう地獄(1924)〕
※にんげん動物園(1981)〈中島梓〉五四「食いものやで通ぶって能書き垂れて、女を口説くヤツぐらい嫌いなものはない」
③ 自分のすぐれた点を述べたてることば。自己宣伝の文句。〔いろは引現代語大辞典(1931)〕

のう‐しょ【能書】

〘名〙 (「のうじょ」とも) 文字を巧みに書くこと。また、その人。能筆。
歌経標式(772)「名為歌能書
咄本・鯛の味噌津(1779)佐理行成「これはいにしへの能書(ノウジョ)の、佐理行成の筆の跡にもおとりませぬ」 〔後漢書‐盧植伝〕

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普及版 字通 「能書」の読み・字形・画数・意味

【能書】のうしよ

書に秀でる。〔世説新語巧芸仲將(誕)、書を能くす。魏の、殿をし、榜(題額)を安(お)かんと欲し、仲將をして梯に登りて之れに題せしむ。に下り、頭鬢然(まっ白)たり。

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