胸算(読み)むなざん

精選版 日本国語大辞典 「胸算」の意味・読み・例文・類語

むな‐ざん【胸算】

〘名〙
暗算
浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)中「百千にくだきわりたるむなざんはいかな算者も及ばしな」
※俳諧・金川文藻(1779)「胸算の外に余るや年の市〈一松〉」

きょう‐さん【胸算】

〘名〙 胸の内での計算心中で見積もること。むなざんよう。
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四五「而して子の財産幾何あるやと、既に胸算(キョウサン)を立んとす」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「胸算」の意味・読み・例文・類語

むな‐ざん【胸算】

[名](スル)胸算用むなざんよう」の略。
「これで米が幾許いくらいくら買えると―を弾いて」〈宙外独行

きょう‐さん【胸算】

[名](スル)胸の中で見積もること。胸算用むなざんよう
「父の―に、福沢の家は総領に相続させる積りで」〈福沢福翁自伝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android