胃壁(読み)いへき

精選版 日本国語大辞典 「胃壁」の意味・読み・例文・類語

い‐へき ヰ‥【胃壁】

〘名〙 胃の壁。内側粘膜粘膜下組織、筋層からなり、外面漿膜(しょうまく)でおおわれている。
故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉五「年若い学生の柔い胃壁がかかる強烈なロシア酒に抵抗できる訳のものでは無いから」

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デジタル大辞泉 「胃壁」の意味・読み・例文・類語

い‐へき〔ヰ‐〕【胃壁】

胃の内壁。粘膜・粘膜下組織・筋層・漿膜しょうまくの4層からなる。

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世界大百科事典(旧版)内の胃壁の言及

【胃】より

…また,胃は湾(彎)曲した袋であり,短いほうの湾曲を小彎といい,長いほうの湾曲を大彎という。(1)胃の血管系 胃を灌流する血管は腹腔動脈から分岐し,脾動脈,総肝動脈,胃十二指腸動脈などを経て左・右胃大網動脈,左・右胃動脈へと分かれ,胃壁内を循環して,それぞれの動脈に対応する静脈へと返る。とくに左胃静脈は噴門で食道静脈に合流するので,門脈圧が高くなっているときには,この経路を通して食道静脈圧が高くなり,食道静脈瘤形成の原因となる。…

【胃癌】より

…とくに,左鎖骨上窩リンパ節への転移をフィルヒョーの転移,ダグラス窩への転移をシュニッツラーの転移といい,転移性の卵巣腫瘍はクルッケンベルク腫瘍とよばれている。
[胃癌の症状]
 胃癌は胃の粘膜から発生し,徐々に胃壁の深い部分へ進んでいく,その進行の程度によって症状にちがいがある。また,癌がどの部位にできたか,隆起した形か潰瘍を伴う癌かによっても症状が異なる。…

※「胃壁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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