肺腑(読み)はいふ

精選版 日本国語大辞典 「肺腑」の意味・読み・例文・類語

はい‐ふ【肺腑】

〘名〙
① 肺。肺臓
② 心のおくそこ。心底
※宝覚真空禅師録(1346)坤・和前韵校諸公詩「只為秋香肺腑、揮毫万象尽飄陶」
※囚はれたる文芸(1906)〈島村抱月〉六「温良、純潔、信仰といふが如き感は油然として人の肺腑に湧くを覚ゆ」 〔白居易‐代書詩一百韻寄微之詩〕
肝腎なところ。急所
④ 血を分けた親・兄弟。みうち。親戚。〔史記‐田伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「肺腑」の意味・読み・例文・類語

はい‐ふ【肺×腑】

肺。肺臓。
心の奥底。心底。転じて、急所。「肺腑をえぐる言葉
[類語]内心心底しんそこ胸奥心奥心底しんてい腹心胸裏胸中胸間胸底胸臆きょうおくこころ心中心裏

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「肺腑」の読み・字形・画数・意味

【肺腑】はいふ

心。内心。宋・軾〔孟郊の詩を読む、二首、二〕詩 詩は腑より出で 出づれば輒(すなは)ち腑を愁へしむ

字通「肺」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android