肝臓病治療剤(読み)カンゾウビョウチリョウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「肝臓病治療剤」の解説

肝臓病治療剤

肝臓病治療剤とは


 肝臓は、胃・腸・膵臓すいぞう脾臓ひぞうといったほかの消化器と血管を通じて関係している、人体で最大の臓器です。そのはたらきは、栄養物の代謝、胆汁排出、有害物や薬の解毒、血液凝固物質の生成、免疫力の活性など、多岐にわたっています。


 肝臓は、ふだんはとてもじょうぶな臓器ですが、いったん病気(ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬剤性肝障害など)になると、回復がなかなか困難です。


 肝臓病の治療に用いられる薬が肝臓病治療剤です。


 肝炎ワクチンの開発により、ウイルス性肝炎の予防ができるようになったことは大きな進歩です。


 肝臓病治療剤には、肝臓の再生能力を増強するもの肝臓にとって有害な代謝物過酸化脂質など)を除去するもの肝臓の解毒作用を促進するもの、そしてこれらの作用をあわせもつものなどがあります。


 そのほか、ビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ビタミンB12パントテン酸などのビタミン剤、漢方製剤小柴胡湯大柴胡湯柴胡桂枝湯なども、肝機能を増進させる作用のあることから、肝臓病の治療にも使用されます。それぞれの項目を参照してください。


 重症の肝炎には副腎皮質ホルモン剤が使用されることもあります。


プロトポルフィリン二ナトリウム製剤


チオプロニン製剤


マロチラート製剤


肝臓加水分解物製剤


グリチルリチン配合剤


ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン製剤


メチルメチオニンスルホニウムクロリド製剤


解毒剤


プロパゲルマニウム製剤


肝硬変用アミノ酸製剤


高アンモニア血症改善剤

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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