肌合(読み)はだあい

精選版 日本国語大辞典 「肌合」の意味・読み・例文・類語

はだ‐あい ‥あひ【肌合】

〘名〙
皮膚や物の表面のぐあい、感触肌触り
草枕(1906)〈夏目漱石〉四「余は凡ての菓子のうちで尤も羊羹が好だ。別段食ひたくはないが、あの肌合が滑らかに、緻密に」
② 気まえ。気だて。性質。気風
歌舞伎・戻橋脊御摂(1813)六立「ほんに肌合(ハダエエ)の悪い手合ひだ」
※社会百面相(1902)〈内田魯庵投機伯父さんとは肌合(ハダアヒ)が合はないサ」
③ (形動) 特別心意気をもつこと。気性の激しいこと。また、そのさま。
洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)三「はだゑいな女で、そんな事をいわずと、〈略〉もっとこっちへよれとか」

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デジタル大辞泉 「肌合」の意味・読み・例文・類語

はだ‐あい〔‐あひ〕【肌合(い)/膚合(い)】

[名]
皮膚や物の表面の感触。肌ざわり。「すべすべした―」
人の物腰などから受ける感じ。また、人の気性・性質。「―が違う」
[形動][文][ナリ]特別の心意気を持つさま。気っ風のよいさま。
「あの人も、―なしょうばいをしているから」〈魯文安愚楽鍋
[類語](1感触手触り肌触り手応え/(2相性合い口さが気性気質性向性情性格気象気立て気前心ばえ心根心柄じょうたち性分性質本性本能天性気心気風人となり人間性キャラクター気質かたぎ家風精神

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