精選版 日本国語大辞典 「肉付」の意味・読み・例文・類語
にく‐づけ【肉付】
〘名〙
しし‐づ・く【肉付】
[1] 〘自カ四〙 体がふとる。肉がつく。肉づく。
※醍醐寺本遊仙窟康永三年点(1344)「白骨再び肉(シシツキ)、枯(か)れたる樹(き)、重花(はな)さかむ」
[2] 〘他カ下二〙 体に肉をつける。ふとらせる。転じて、ふとらせるための餌とする。
※大唐西域記長寛元年点(1163)序「骨を豺狼の吻(くちさきら)に宍(シシツク)」
しし‐つき【肉付】
〘名〙 =ししおき(肉置)
※名語記(1275)五「人の形体、ししつきのふはふはと、ふはみたりといふ」
※高野聖(1900)〈泉鏡花〉一六「衣服(きもの)を着た時の姿とは違うて肉(シシ)つきの豊な、ふっくりとした膚(はだへ)」
にく‐づ・ける【肉付】
〘他カ下一〙 にくづ・く 〘他カ下二〙 骨格、骨子のできているものに別の物をつけて、内容のあるものとする。大体の構成ができている考えや文章などの細かい点、足りない点を補って豊かにする。肉をつける。肉付けする。
※帰省(1890)〈宮崎湖処子〉六「叔父は隠居職の一事として、放大なる団扇(うちは)の骨に紙を肉づけつつありき」
にく‐づ・く【肉付】
[1] 〘自カ五(四)〙 肉がつく。身体がふとる。ししづく。
※諷誡京わらんべ(1886)〈坪内逍遙〉五「手足も人並には肉附(ニクヅ)きたり」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒にくづける(肉付)
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