聖岳(読み)ヒジリダケ

デジタル大辞泉 「聖岳」の意味・読み・例文・類語

ひじり‐だけ【聖岳】

静岡長野県境赤石山脈南部にある山。二峰からなり、東峰を奥聖岳(標高2982メートル)、西峰を前聖岳(標高3013メートル)という。長野県では、西沢山と呼ばれる。南アルプス国立公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「聖岳」の意味・わかりやすい解説

聖岳 (ひじりだけ)

赤石山脈で最南の3000m峰。長野・静岡県境に位置し,標高3011m。長野県側では遠山川の支流西沢の源頭に当たっているため,西沢山と呼んでいたようである。西峰,東峰の2峰からなり,5万分の1地形図では西峰を前聖岳(3011m),東峰を奥聖岳(2978m)としているが,一般的には西峰を聖岳と呼んでいる。肩を張り,堂々たる風格をもつ山であるが,遠山源流の西斜面は赤石山脈有数の大崩壊地をなしており,北斜面の赤石沢,南斜面の聖沢などの浸食谷は深く,険しい。山頂へのアプローチが長いため,近年まで登山者も少なかったが,大井川水系の電源開発に伴い,時間的にもやや短縮された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「聖岳」の意味・わかりやすい解説

聖岳
ひじりだけ

長野県南部の飯田市静岡県中部の静岡市との境にある山。赤石山脈主峰の一つ。県境の前聖岳 (3013m) と静岡県側の奥聖岳 (2978m) の2峰からなる。北側西側は深い急崖をなす。高山植物チョウノスケソウ (長之助草)南限天竜川の支流遠山川沿いに登山路がある。南アルプス国立公園に属する。

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百科事典マイペディア 「聖岳」の意味・わかりやすい解説

聖岳【ひじりだけ】

長野県,静岡県の境にある山。前聖岳(3013m)と奥聖岳(2978m)からなる。前聖岳は南アルプスの3000m以上の山の中では一番南に位置する。西斜面は赤石山脈有数の大崩壊地がある。南アルプス国立公園に属し,日本百名山にも選ばれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「聖岳」の意味・わかりやすい解説

聖岳
ひじりだけ

静岡・長野県境にある山。標高3013メートル。赤石山脈(あかいしさんみゃく)(南アルプス)南部にあり、日本最南部の3000メートルを超える山として知られる。南アルプス国立公園内にあり、頂上一帯から西側は特別保護地区。長野県では遠山(とおやま)川支流の西沢の源流にあたるところから西沢山とよばれる。東西二峰からなり、東峰を奥聖岳(2978メートル)、西峰を前聖岳(3013メートル)とも称する。登山は聖沢に沿うルート(静岡県側)や、西沢渡からの尾根伝いのルート(長野県側)などがある。標準的な日程は3泊4日を要する。

[小林寛義]

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事典・日本の観光資源 「聖岳」の解説

聖岳

(長野県・静岡県)
日本百名山指定の観光名所。

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