耳順(読み)じじゅん

精選版 日本国語大辞典 「耳順」の意味・読み・例文・類語

じ‐じゅん【耳順】

〘名〙 (「論語‐為政」の「六十而耳順」による。品性修養が進み、聞くことが直ちに理解でき、なんらさしさわりも起こらない境地の意から) 六〇歳の異称
※本朝文粋(1060頃)一・孫弘布被賦〈源英明〉「六十耳順。待詔陪於金門
人情本・春色玉襷(1856‐57頃)二「齢(よはひ)耳順(ジジュン)に及ぶまで、灸(きう)の後なく」 〔漢書‐蕭望之伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「耳順」の意味・読み・例文・類語

じ‐じゅん【耳順】

《「論語」為政の「六十にしてみみしたが」から》60歳のこと。
[類語]志学破瓜弱冠而立不惑知命華甲還暦古希致仕喜寿傘寿半寿米寿卒寿白寿茶寿皇寿厄年

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「耳順」の解説

耳順

六〇歳の異称。

[使用例] 隣村油屋から頼まれてその番頭になるとき、一つには耳順の父を託すために特に小中出身の篠崎を聘して無賃で提供したのであった[大鹿卓渡良瀬川|1942]

[由来] 「論語―為政」に出て来る、「六十にして耳順う(六〇歳になると、修養が進んで、聞いたことを素直に理解できるようになった)」から。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

普及版 字通 「耳順」の読み・字形・画数・意味

【耳順】じじゆん

他人のことばがすなおにわかる。六十歳をいう。〔論語、為政〕子曰く四十にして惑はず。五十にして天命を知る。六十にして耳順(したが)ふ。

字通「耳」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android