老来(読み)ろうらい

精選版 日本国語大辞典 「老来」の意味・読み・例文・類語

ろう‐らい ラウ‥【老来】

[1] 〘名〙 年をとること。老年
※遊楽習道風見(1423‐28頃)「年行、老来に至らん迄も、遂に能芸感風いや増しになるべき所を忘れぬ稽古は」
[2] 〘副〙 老年になって以来。年とってこのかた。
本朝麗藻(1010か)下・酔時心勝醒時心〈藤原輔尹〉「百慮消中遺恨、老来官散涙難堪」
鳥獣戯話(1960‐62)〈花田清輝〉一「老来、ますます、抜きがたいものになった息子にたいするかれの悪意のようなものを」 〔杜甫‐渼陂西南台詩〕

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デジタル大辞泉 「老来」の意味・読み・例文・類語

ろう‐らい〔ラウ‐〕【老来】

[名]年をとること。老年。
「しきりに―の嘆をなしたのも」〈荷風・雨瀟瀟〉
[副]老年になって以来。年をとってからこのかた。
「―量を節してはいても」〈谷崎・少将滋幹の母〉
[類語]高年老年老齢高齢年配高年齢年嵩としかさ晩年老境老後老いらく

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普及版 字通 「老来」の読み・字形・画数・意味

【老来】ろう(らう)らい

年とる。宋・陸游〔孤坐無聊、毎(つね)に江湖の適を思ふ〕詩 老來、し盡す、榮枯の事 變、惟だ應(まさ)に一笑もて酬(むく)いるべし

字通「老」の項目を見る

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