精選版 日本国語大辞典 「習物」の意味・読み・例文・類語
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…演奏するのは能の中でも謡のおもしろい部分で,打楽器も普通とは異なる特別の手組を奏する。謡い手,囃子方ともに水準以上の力量が要求され,特に囃子方では,〈習物(ならいもの)〉として初心者などには演奏を許さない。難しい曲はさらに〈別習(べつならい)〉,〈重き習〉とか称して大事にしている。…
…演目自体が習である場合と,演目中の一部の演技・演出が習である場合とがある。前者を〈習物(ならいもの)〉,後者を〈習事(ならいごと)〉と呼んで区別することもできるが,現実には,習事を含む演目が習物であるから,両者は混用される。なにをもって習とするかは,シテ方・ワキ方・狂言方・囃子方の各役,および各流派,能・素謡・仕舞などの演奏形式によって違う。…
…相伝の種目は秘事,秘曲などの性格をもち,師匠の許しを得なければ習得できない。これらの秘事や秘曲を許物,あるいは許しと呼ぶが,茶道では伝授物(相伝物),平曲では秘事,能・狂言では習物(習)などという。許物の曲や段階は流儀や流派によって違いがある。…
※「習物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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