羽撃・羽搏(読み)はばたく

精選版 日本国語大辞典 「羽撃・羽搏」の意味・読み・例文・類語

は‐ばた・く【羽撃・羽搏】

〘自カ五(四)〙
① 鳥などが両翼をひろげて上下に動かす。はたたく。
一葉舟(1898)〈島崎藤村〉おちば「老鷲のふたたびみたび羽ばたきて」
② (比喩的に) 力をつけて、広い社会に出て行く。また、威勢をふるう。思うままにふるまう。「社会にはばたく卒業生たち」
江戸から東京へ(1922)〈矢田挿雲〉八「山城屋が盛んに羽叩(ハバタ)いて居た頃は」
③ 考え、構想などが大きく発展する。
※茂吉の方法(1952)〈臼井吉見〉「茂吉の想像はさらに羽搏(ハバタ)いて」

はね‐ばたき【羽撃・羽搏】

〘名〙
談義本銭湯新話(1754)三「寐支度する烏かと見れば、南方には一群づつ大屋様のかみ様が、羽(ハネ)ばたきして飛出る」
② 立ち騒ぐこと。じたばたすること。
人情本春色辰巳園(1833‐35)初「いくらおめへがはねばたきをしたっても」

は‐ばたき【羽撃・羽搏】

〘名〙 はばたくこと。鳥などが両翼をひろげて上下に動かすこと。はたたき。はねばたき。鼓翼
※歌舞伎・東海道四谷怪談(1825)序幕「どのやうに浪人めらが、羽(ハ)ばたきをしたとても、何として何として」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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