羽幌町(読み)はぼろちよう

日本歴史地名大系 「羽幌町」の解説

羽幌町
はぼろちよう

面積:四七二・八一平方キロ

大正一〇年(一九二一)七月苫前とままえ羽幌村が羽幌町と改称して成立。留萌支庁管内の中部に位置し、北は初山別しよさんべつ村および天塩郡遠別えんべつ町、南は苫前町、東は天塩山地分水嶺を境に空知支庁管内雨竜うりゆう幌加内ほろかない町に接する。西は日本海に面し、天売てうり(旧天売村)焼尻やぎしり(旧焼尻村)を含む。天塩山地のピッシリ山(一〇三一・五メートル)などに源を発する羽幌川と築別ちくべつ川が西に流れて日本海に注ぐ。各流域が羽幌・築別両原野で稲作が発達、羽幌―築別間の海岸段丘上は酪農地帯を形成し、羽幌川河口付近に市街地がある。羽幌・築別両川の上流域では炭鉱の開発が進められた。当町および天売・焼尻二島の漁業は鰊漁を中心に展開したが、昭和三〇年代以後大きな転換を遂げた。町域の約八七パーセントは山林(「町勢要覧」二〇〇一年版)、その大部分は国有林。気候は対馬暖流の影響で夏季は比較的温暖であるが、冬は北西の季節風が強く、降雪が多い。海岸に沿って国道二三二号が通り、昭和四五年(一九七〇)まで羽幌炭礦鉄道(築別炭鉱―築別間)、同六二年まで国鉄羽幌線が通っていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羽幌町」の意味・わかりやすい解説

羽幌〔町〕
はぼろ

北海道北西部,日本海にのぞむ町。 1921年町制。 55年天売 (てうり) 村,59年焼尻 (やぎしり) 村を編入地名アイヌ語のハポロベツ (流れの広大な川の意) に由来天売島焼尻島の両島は江戸時代後期からニシン漁,本土側は明治に入ってマスおよびニシン漁,捕鯨で開けた。 40年より 70年まで石炭鉱業繁栄。現在の主産業は農業林業,水産業。天売島の海鳥繁殖地,焼尻島の自然林はともに天然記念物で,両島は暑寒別天売焼尻国定公園に属する。羽幌港は天売・焼尻島への連絡港。海岸線を国道 232号線が通る。面積 472.65km2人口 6548(2020)。

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