普及版 字通 「義(漢字)」の読み・字形・画数・意味
義
常用漢字 13画
[字訓] ただしい・よい
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
羊+我。我は鋸(のこぎり)の象形。羊に鋸を加えて截り、犠牲とする。その牲体に何らの欠陥もなく、神意にかなうことを「義(ただ)し」という。〔説文〕十二下に「己の威儀なり」とするが、もと牲体の完全であることをいう。羲はその下体が截られて下に垂れている形。金文の〔師鼎(しきてい)〕に「義(よろ)しく~すべし」という語法がみえ、宜と通用する。宜は且(そ)(俎)上に肉をおく形。神に供薦し、神意にかなう意で、義と声義が通ずる。
[訓義]
1. ただしい、よい、神意にかなう。
2. ただしい道、みち、のり。
3. 法則、道理、つとめ、義務。
4. 宜と通じ、よい、便宜、すぐれる。
5. 儀と通じ、威儀。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕義 ヨシ・ヨロシ・ノリ・アマル 〔立〕義 コトワリ・コハシ・ノリ・アマシ・ヨシ・サイハヒナル・ムベナリ
[声系]
〔説文〕に義声として議・羲・儀、羲声として犧(犠)など九字を収める。義・羲・犧は犠牲に関する字。議・儀は祭祀儀礼に関する字。(艤)は儀装の意であろう。
[語系]
義・宜ngiaiは同声。互訓の例が多い。義は犠牲、宜は俎肉を供薦して、神意にかなう意である。ゆえに義正・適正の意となる。
[熟語]
義意▶・義役▶・義捐▶・義園▶・義解▶・義▶・義感▶・義旗▶・義気▶・義旧▶・義居▶・義挙▶・義▶・義訓▶・義軍▶・義髻▶・義犬▶・義故▶・義功▶・義行▶・義穀▶・義作▶・義士▶・義子▶・義旨▶・義志▶・義師▶・義嗣▶・義試▶・義児▶・義社▶・義舎▶・義趣▶・義衆▶・義塾▶・義漿▶・義心▶・義人▶・義髄▶・義井▶・義節▶・義説▶・義絶▶・義戦▶・義銭▶・義▶・義荘▶・義倉▶・義贈▶・義胆▶・義男▶・義塚▶・義帝▶・義田▶・義殿▶・義度▶・義徳▶・義夫▶・義婦▶・義風▶・義憤▶・義兵▶・義母▶・義方▶・義法▶・義民▶・義問▶・義勇▶・義理▶・義旅▶・義廩▶・義類▶・義例▶・義烈▶・義路▶
[下接語]
異義・意義・一義・引義・義・演義・奥義・音義・恩義・起義・棄義・疑義・狭義・教義・訓義・経義・結義・古義・語義・公義・広義・弘義・行義・孝義・高義・講義・鴻義・旨義・志義・私義・詩義・字義・事義・時義・辞義・失義・質義・釈義・主義・首義・秀義・衆義・集義・順義・彰義・仗義・情義・信義・深義・新義・仁義・正義・声義・清義・精義・節義・義・存義・大義・談義・忠義・通義・定義・転義・同義・道義・徳義・篤義・難義・非義・秘義・不義・扶義・服義・奮義・文義・慕義・法義・謀義・本義・名義・明義・勇義・要義・理義・六義・律義・礼義・論義・和義
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報