群雀(読み)むらすずめ

精選版 日本国語大辞典 「群雀」の意味・読み・例文・類語

むら‐すずめ【群雀】

〘名〙
① むれをなしている雀。
古本説話集(1130頃か)六五「むらすずめなどのやうに、飛び続きたるを見るに」
浮世草子御前義経記(1700)八「茶小紋にはむら雀(スズメ)桜花五所紋

むれ‐すずめ【群雀】

〘名〙 マメ科の落葉低木。中国原産で、日本へは江戸時代渡来。観賞用に植栽され、生け花盆栽にも使われる。高さ一~三メートル。小枝稜角があり、托葉は刺に変形し、葉軸も宿存して刺状をなすことがある。葉は羽状に並んだ二対の小葉からなり、小葉は広楕円形、ないし倒卵形で長さ約二センチメートル。春、葉腋に長さ二・五センチメートルぐらいの蝶形花が一つずつ垂れ下がる。花弁は初め黄色で後に赤黄色に変わる。まれに円柱形で長さ約四センチメートルの豆果を結ぶ。漢名、金鶏児・金雀花。《季・春》 〔日本植物名彙(1884)〕

ぐん‐じゃく【群雀】

〘名〙 むれをなしているスズメ多くのスズメ。むらすずめ。
※寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初「いで巨一声を発して、群雀(グンジャク)千声を止めんと」

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デジタル大辞泉 「群雀」の意味・読み・例文・類語

むら‐すずめ【群×雀】

群れをなしているスズメ。
[類語]膨ら雀

むれ‐すずめ【群×雀】

マメ科の落葉低木。多数の小枝を出し、葉は複葉。5月ごろ、黄色からのちに赤黄色に変わる蝶形の花が下向きに咲く。中国の原産で、日本には江戸時代に渡来。 春》

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動植物名よみかた辞典 普及版 「群雀」の解説

群雀 (ムレスズメ)

学名:Caragana chamlagu
植物。マメ科の落葉低木,園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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