美浜(町)(福井県)(読み)みはま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「美浜(町)(福井県)」の意味・わかりやすい解説

美浜(町)(福井県)
みはま

福井県南部、三方郡(みかたぐん)の町。日本海に臨み、敦賀(つるが)市の西に接する。1954年(昭和29)山東(さんとう)、北西郷(きたさいごう)、南西郷、耳(みみ)の4村が合併して成立。町域は耳川の谷を中央に、東は敦賀半島、西は常神(つねかみ)半島に及ぶ。JR小浜線(おばません)、国道27号、舞鶴若狭自動車道が東西に走る。中心の郷市(ごういち)、河原市(かわらいち)は耳川の小扇状地にあり、JR小浜線美浜駅にも近く、窯業、木材業、食品加工業が行われる。久々子湖(くぐしこ)口の久々子は三方五湖遊覧の拠点。日向湖(ひるがこ)ではハマチ、タイを蓄養し、常神半島沿岸はブリ定置網の好漁場で早瀬には魚市場がある。敦賀半島西岸の丹生(にゅう)もブリ定置網の漁村で、近くに関西電力美浜原子力発電所が立地する。久々子、日向両湖や海岸一帯は若狭湾国定公園(わかさわんこくていこうえん)の一部で、京阪神からの釣り客や海水浴客でにぎわう。1月に行われる「日向の綱引き行事」は国の選択無形文化財になっている。なお、三方五湖は2005年(平成17)に、ラムサール条約登録湿地となった。面積152.35平方キロメートル、人口9179(2020)。

[島田正彦]

『『美浜町史』全3巻(1984~1991・美浜町)』


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