羅臼(読み)らうす

改訂新版 世界大百科事典 「羅臼」の意味・わかりやすい解説

羅臼[町] (らうす)

北海道東部,知床半島の東側にある根室支庁目梨(めなし)郡の町。人口5885(2010)。地名はアイヌ語の〈ラ・ウシ〉に由来し,〈低い所を流れる川〉の意とされている。根室海峡に面し,西に連なる羅臼岳(1660m)などの知床火山群が急崖をなして海に迫る。市街地は羅臼港を中心に発達し,国道335号線が通じ,334号線(知床横断道路)が西側の宇登呂(うとろ)に向かう。幕末には漁場が設けられた。現在も全就業者の約半数が沿岸沖合漁業に従事し,サケ,ホッケ,カレイ,スケトウダラを漁獲し,コンブを採取する。北部は知床国立公園に含まれ,羅臼温泉(食塩泉,70~90℃),瀬石(せせき)温泉(食塩泉,75℃)などがあり,海岸からは国後(くなしり)島が望める。バスが通じ,羅臼~宇登呂間には観光船が就航する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の羅臼の言及

【知床半島】より

…北海道北東端にあり,オホーツク海に北東方向へくさび状に突き出した半島。網走支庁斜里(しやり)町と根室支庁羅臼(らうす)町にまたがる。基部の幅約25km,先端の知床岬までの長さ約65km。…

※「羅臼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」