繊弱(読み)せんじゃく

精選版 日本国語大辞典 「繊弱」の意味・読み・例文・類語

せん‐じゃく【繊弱】

〘名〙 (形動)
① しなやかなこと。また、そのさま。たおやか。きゃしゃ。
随筆山中人饒舌(1813)下「倚才藻者、巧而繊弱」
② 弱々しいこと。かよわいこと。また、そのさま。ひよわ。柔弱孱弱(せんじゃく)
※欧米印象記(1910)〈中村春雨〉プリンストン雑記「体が少し繊弱(センジャク)なのが欠点で」 〔歴代名画記‐巻七〕

ひわず ひはづ【繊弱】

〘形動〙 細く弱々しいさま。ひよわなさま。きゃしゃ。ひわやか。
源氏(1001‐14頃)真木柱「いとささやかなる人の常の御なやみに痩せおとろへひわつにて」
[補注]歴史的かなづかいは「ひわづ」とする説もあるが、「ひわぼそ(ひはぼそ)」の「ひは」と同類とみて「ひはづ」とする説に従う。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「繊弱」の意味・読み・例文・類語

せん‐じゃく【繊弱】

[名・形動][文][ナリ]弱々しいこと。また、そのさま。ひよわ。
「存外神経の―な彼が」〈芥川枯野抄
[類語]弱いもろやわやわ軟弱脆弱ぜいじゃく孱弱せんじゃく華奢きゃしゃか弱いひ弱いひよわ虚弱羸弱るいじゃく尩弱おうじゃく病弱劣弱薄弱柔弱惰弱弱弱しい弱体

ひわず〔ひはづ〕【繊弱】

[形動ナリ]弱々しいさま。ひよわ。
「いとささやかなる人の、常の御悩みに痩せおとろへ、―にて」〈・真木柱〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「繊弱」の読み・字形・画数・意味

【繊弱】せんじやく

細く弱い。〔歴代名画記、七、南斉謝赫、~點刷にして、、形似に存す。~氣靈に至りては、未だ生動の致を窮めず、筆路纖にして、壯の懷(おも)ひに副はず。

字通「繊」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android