精選版 日本国語大辞典 「繁繁」の意味・読み・例文・類語
しげ‐しげ【繁繁】
[1] 〘副〙 (「しけしけ」「しけじけ」とも。「と」を伴って用いることもある)
① 草や木が茂って、枝や葉がすきまなく重なりあうさまを表わす語。
※詩学大成抄(1558‐70頃)五「花のりんも多う、しげしげとさいたぞ」
② たびたび行なうさまを表わす語。しきりに。頻繁に。
※大山寺本曾我物語(南北朝頃)五「あそび者にもか様の者ありけるやと、思ひそめて、景季はしげしげとこそかよひけれ」
③ 視線をそらさず、よく見つめるさまを表わす語。じっと。
※浄瑠璃・江州石山寺源氏供養(1676)四「ゑんらわうにしけしけとのたいめんはありかたしともなかなか申はかりはなかりけれ」
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「暫らく文三がシケシケと眺めてゐると」
④ 低い声で泣くさまを表わす語。しくしく。
※浄瑠璃・伊豆院宣源氏鏡(1741)二「難義は私に乳が少うて、めっきりと顔も細りしげしげ泣は、可哀事じゃ」
[2] 〘形動〙 頻繁なさま。
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