(読み)しじら

精選版 日本国語大辞典 「縬」の意味・読み・例文・類語

しじら【縬】

〘名〙
① 綾の糸使いによる名称。経(たていと)と緯(よこいと)の張りの不均衡によって、表面凹凸が現われるようにしたもの。経に細く縮んだ生糸を用いて薄地とする。緯に練糸を用いたのを縬練貫(しじらねりぬき)という。〔名語記(1275)〕
増鏡(1368‐76頃)八「ししらの薄色指貫
② (①から) 物の表面に寄ったこまかい皺や小さな波などをいう。
四河入海(17C前)一「石の上には水がちりちりと鱗の如にししらがいくが、其もないぞ」

しじらき【縬】

〘名〙 絹のしわ模様。しじら
※十巻本和名抄(934頃)三「縠 縬附 釈名云縠〈胡谷反 古女〉〈略〉唐韻云縬〈子六反 与叔同 世間云之之良歧〉繒文㒵也」

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デジタル大辞泉 「縬」の意味・読み・例文・類語

しじら【×縬】

織物で、縦横どちらかの糸を縮ませ、織物の表面に作り出した細かい縮みじわ。また、そのような織り方や織物。

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