縫針(読み)ぬいばり

精選版 日本国語大辞典 「縫針」の意味・読み・例文・類語

ぬい‐ばり ぬひ‥【縫針】

〘名〙 縫い物に用いる針。
譬喩尽(1786)二「縫針(ヌイバリ)を失ひたるには鋏を括(くく)る咒あり」

ぬい‐はり ぬひ‥【縫針】

〘名〙 衣服などを縫うわざ。針仕事。おはり。裁縫。ぬいはりわざ。
※玉塵抄(1563)一四かげにいてぬいはりしてすぐるは市門に立つ女にはまさらぬぞ」

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デジタル大辞泉 「縫針」の意味・読み・例文・類語

ぬい‐ばり〔ぬひ‐〕【縫(い)針】

縫い物に用いる針。
[類語]待ち針留め針綴じ針編み針棒針鉤針編み棒

ぬい‐はり〔ぬひ‐〕【縫(い)針】

裁 縫。針仕事。
「稽古している―だの琴だの活花だのを」〈漱石こゝろ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の縫針の言及

【浜坂[町]】より

…諸寄(もろよせ)や居組(いぐみ)は沿岸漁業の基地で,マツバガニの漁獲が多い。伝統的な縫針製造の技術をもとに,縫針のほかミシン針,レコード針などの製針工場が多くあったが,現在は製品転換が進んでいる。山陰本線浜坂駅の東2kmに二日市温泉,その南1kmに七釜温泉があって,合わせて浜坂温泉(セッコウ泉,42~49℃)と呼ばれる。…

【針】より

…皮や布を糸(ひも)で縫い合わせて衣服などを作るための道具。また,物を留めるための留針(ピンpin)もいうが,ここではおもに縫針needleを中心に述べる。
[沿革]
 縫針は,旧石器時代後期には出現しており,洪積世最後のウルム氷期の寒冷な環境のもと,北部ユーラシア各地で狩猟生活を営んでいたホモ・サピエンスたちが,防寒具としての皮製の衣服を改良するなかでくふうされていったものと思われる。…

※「縫針」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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