精選版 日本国語大辞典「縦」の解説
よし【縦】
① 満足ではないが、仕方がないとして放任・許容するさま。まあいい。ままよ。
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)一「勅諚なれば姫宮もよし力なし去ながら、心に染まぬ妻定め左右なう引べき様はなし」
② (多く下に逆接の仮定条件を表わす語を伴って) たとい。かりに。万一。よしんば。
※万葉(8C後)二・一四九「人は縦(よし)思ひ止むとも玉かづら影に見えつつ忘らえぬかも」
※謡曲・吉野静(1423頃)「思へば涙み吉野の、よし逃がれずと君をだに、落とし申さばそれまでぞと」
たた【縦】
〘名〙 他の語と複合して「たて(縦)」の意を表わす。「たたさ」「たたさま」など。
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