(読み)ヘン

デジタル大辞泉 「編」の意味・読み・例文・類語

へん【編】[漢字項目]

[音]ヘン(呉)(漢) [訓]あむ
学習漢字]5年
糸でとじて書物を作る。文章を集めて書物に仕立てる。「編纂へんさん編者編集編著共編新編
組み合わせてまとまった形に仕立てる。「編曲編成編制編隊編入改編再編
書物のとじ糸。「韋編いへん
(「」の代用字)一まとまりの文章。書物。また、書物の部分け。「佳編詩編前編続編短編長編雄編
(「」の代用字)詩文を数える語。「千編一律」
[名のり]つら・よし

へん【編/×篇】

[名]
首尾の整っている詩文。
書物・文章や演劇などの部分け。「後の―で言及する」「青春―」
いくつかの文章を集めて1冊の本にすること。編纂へんさん。「国語学会―」
[接尾]助数詞。上に来る語によっては「ぺん」となる。
詩歌・文章、また書物などを数えるのに用いる。「詩二―」
書物を内容からいくつかに部分けしたとき、その部分の数、あるいは順序を示すのに用いる。「浮雲第二―」

ぺん【編/×篇】

[接尾]へん(編・篇)」に同じ。「三―からなる歌曲」「浮世床全三―」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「編」の意味・読み・例文・類語

あ・む【編】

〘他マ五(四)〙
① 糸、竹、籐(とう)針金などを互い違いに組み合わせる。
万葉(8C後)一三・三三二三「息長(おきなが)の 遠智(をち)小菅(あま)なくに い刈り持ち来」
新訳華厳経音義私記(794)「連膚 連、訓安牟 下波太 音普」
材料を集めて本をつくる。編集する。編纂(へんさん)する。
霊異記(810‐824)中「文を編(ア)み造りては句を乱る〈国会図書館本訓釈 編 阿无〉」
③ ばらばらになっているものをまとめて組織あるものにする。編成する。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉七「新たに兵を編(アム)に至り、務めて門閥の弊を棄て」

へん‐・す【編】

〘他サ変〙 あむ。編制する。また、編集する。
文華秀麗集(818)序「故略作者之数、編採摭之中

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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