総譜(読み)ソウフ(英語表記)score 英語

デジタル大辞泉 「総譜」の意味・読み・例文・類語

そう‐ふ【総譜】

スコア2

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精選版 日本国語大辞典 「総譜」の意味・読み・例文・類語

そう‐ふ【総譜】

〘名〙 オーケストラコーラス吹奏楽などの各パートの楽譜を、一目で見られるように同一紙面に並記したもの。中世多声楽曲で各声部を総譜の形で記したのに始まり、楽器は上から木管金管打楽器独奏楽器、弦の順序声楽音域の高いほうから下へ記譜する。スコア。
記念碑(1955)〈堀田善衛〉「膝に小型の、分厚い総譜をのせて」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「総譜」の意味・わかりやすい解説

総譜
そうふ
score 英語
Partitur ドイツ語
partition フランス語
partitura イタリア語

合唱合奏の各声部や各楽器の譜表パート譜)のすべてを、小節線を縦にそろえ、一括して表した総合譜表のこと。スコアともいう。総譜を見れば、各声部の進行や全体的な和声の推移が理解しやすいため、指揮者はかならずこれを用いる。合唱の総譜では、上から順にソプラノアルトテノール、バスが置かれる。合奏(とくに管弦楽曲)の総譜では、例外も多数あるが、通常、上から木管楽器、金管楽器、打楽器、鍵盤(けんばん)楽器、弦楽器のセクション順に並べられる。各セクション内では、高い音域順に置かれるのが普通である。また通奏低音をもつ楽曲の場合は、通奏低音が最下段に置かれる。なお、手軽に見るために縮小印刷したものを「ポケット・スコア」「ミニチュア・スコア」という。

[黒坂俊昭]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総譜」の意味・わかりやすい解説

総譜
そうふ
score

音楽で各声部の譜表を縦に並べて一目瞭然とした楽譜。一般に「スコア」と呼ばれる。すでに初期の多声楽を書き記すのに使用されてはいるが,13世紀頃からモテトの発展とともに各声部を別々に書くクワイア・ブックの形が好まれた。その後総譜が一般に普及したのは 16世紀末のマドリガーレに始り,特にバロック時代に入って管弦楽が発達して以来である。

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改訂新版 世界大百科事典 「総譜」の意味・わかりやすい解説

総譜 (そうふ)

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百科事典マイペディア 「総譜」の意味・わかりやすい解説

総譜【そうふ】

スコア

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世界大百科事典(旧版)内の総譜の言及

【スコア】より

…合奏,合唱あるいは重唱(重奏)などの多声部楽曲における各声部(パート)の譜表を上下に並べて記した楽譜。パルティトゥアpartitur,総譜ともよばれる。これに対して各声部を独立して記した楽譜が〈パート譜〉あるいは〈合唱本〉である。…

【譜表】より

…反復記号も複縦線の一種である。二つ以上の譜表を連結括弧と長い縦線で上下にそろえてまとめたものを連合譜表ということがあるが,これには大譜表やスコア(総譜)などが含まれる。大譜表はト音譜表とヘ音譜表の二つからなり,とくに鍵盤楽器のための音楽では最も基本的な記譜法である。…

※「総譜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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