維新史料(読み)いしんしりょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「維新史料」の意味・わかりやすい解説

維新史料
いしんしりょう

1887年(明治20)より96年まで、野史台(やしだい)により発行された明治維新関係の基本史料集。富岡政信、太田長吉、野口勝一らを中心に、「嘉永(かえい)以後明治五年ニ至ル二十五年間ニ生シ、苟(いやしく)モ国事ニ関スルモノハ事大小トナク網羅蒐集(しゅうしゅう)シテ遺漏ナカラシメン」という編集方針で、毎月1~3回発行され、182編に及んだ。日記、伝記書翰(しょかん)のほかに、見聞録落首、条約正文などまで収めた内容豊かな史料集である。現在、東京大学出版会より『野史台維新史料叢書(そうしょ)』として復刻され、手軽に入手しうる。

[横山伊徳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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