結晶族（読み）けっしょうぞく（英語表記）crystal class

精選版 日本国語大辞典

けっしょう‐ぞく ケッシャウ‥【結晶族】

〘名〙 結晶をその対称性の種類によって分類したもの。八種の対称性の要素と、それらの組み合わせとで、三二種に分けられる。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

けっしょう‐ぞく〔ケツシヤウ‐〕【結晶族】

⇒晶族

出典　小学館

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

結晶族
けっしょうぞく
crystal class

結晶の外形を回転対称によって分類したもの。晶族ともいう。 32個の結晶族が存在する。ある結晶系に属する結晶族のなかで最も結晶面の数が多く対称性の高いものを完面像，その数が 1/2 のものを半面像，その数が 1/4 のものを四半面像という。立方晶系での完面像は 48面体 (六八面体という) であるが，立方体はこれの特殊な形である。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

百科事典マイペディア

結晶族【けっしょうぞく】

→対称族

出典　株式会社平凡社

世界大百科事典（旧版）内の結晶族の言及

【結晶】より

…また，結晶面として現れるある格子面と対称的に同価な他の格子面もやはり結晶面として形態に現れることも経験的に知られている。
［点群，結晶族］
　微視的なn回らせんや映進の並進成分tは巨視的には見ることができないから，それらは巨視的にはそれぞれn回回転と鏡映とに等しくなり，また微視的な格子並進も巨視的には均質な連続体となるから，その結晶の任意の点Oを原点にとって，すべての対称要素がOを通るとみなしてよいことになる。互いに平行に繰り返して存在する結晶構造の微視的な対称要素と，それらと方向を同じくして原点Oを通る巨視的な対称要素との対応を矢印で示せば，n回回転およびらせん軸→n回回転軸，n回回反軸(n＞2)→n回回反軸，鏡映面および映進面→鏡映面，対称心→対称心となる。…

※「結晶族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」