普及版 字通 「結(漢字)」の読み・字形・画数・意味
結
常用漢字 12画
[字訓] むすぶ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は吉(きつ)。吉は士(鉞頭の形)で祝詞の器をおおい守る意で、その呪能を中に封じこめる意がある。結ぶということも、そのような呪的な意味をもつ行為であった。〔説文〕十三上に「(し)むるなり」と締結の意とする。古代の歌謡に、紐を結ぶことが象徴的な意味を含めて歌われることが多く、後世にも祝い紐の俗がある。すべて交結する意に用いる。
[訓義]
1. むすぶ、しめる、つかねる。
2. つらねる、まじえる、つなぐ。
3. 約する、固める。
4. 系と通じ、かける。
5. 髻(けい)と通じ、もとどり。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕結 ムスブ・ムスボレ・ユフ・ツナグ・カナラズ・ウレフ・カマフ・ツカフ・ツラヌ・トヅ・ソフ・マツフ・カタシ 〔字鏡集〕結 ツナグ・ナリ・ユフ・カク・ツラヌ・アグ・トヅ・ムスボホル・メグラス・カナラズ・ムスブ・マジハル・カタシ・ウレフ・マガフ・ツカフ・ソフ・マツフ・マク・カタナス
[語系]
結・髻kyetは同声。keat、kyeiも声近く、は〔儀礼、士冠礼〕に「將(まさ)に冠せんとする、衣してす」とあり、〔注〕に「古、を結に爲(つく)る」とみえる。(けい)は髻をとめる(しんけい)。また系hyeは孫の字形から知られるように、髪につける呪飾である。kyeも同声。これらは一系の語とみてよい。
[熟語]
結阿▶・結案▶・結▶・結▶・結引▶・結因▶・結陰▶・結宇▶・結慍▶・結纓▶・結営▶・結怨▶・結▶・結縁▶・結屋▶・結恩▶・結果▶・結跏▶・結界▶・結款▶・結歓▶・結▶・結軌▶・結義▶・結客▶・結局▶・結句▶・結夏▶・結言▶・結構▶・結口▶・結交▶・結好▶・結喉▶・結誥▶・結合▶・結婚▶・結根▶・結綵▶・結彩▶・結算▶・結駟▶・結子▶・結実▶・結社▶・結綬▶・結収▶・結秀▶・結習▶・結集▶・結愁▶・結聚▶・結晶▶・結縄▶・結信▶・結軫▶・結審▶・結親▶・結陣▶・結穂▶・結正▶・結成▶・結制▶・結誓▶・結▶・結舌▶・結▶・結湊▶・結総▶・結束▶・結体▶・結胎▶・結託▶・結断▶・結紐▶・結帳▶・結締▶・結軼▶・結轍▶・結凍▶・結闘▶・結童▶・結▶・結肉▶・結念▶・結納▶・結巴▶・結拝▶・結髪▶・結伴▶・結煩▶・結尾▶・結氷▶・結附▶・結風▶・結文▶・結袂▶・結▶・結片▶・結朋▶・結末▶・結脈▶・結夢▶・結盟▶・結網▶・結約▶・結友▶・結絡▶・結攬▶・結▶・結▶・結侶▶・結縷▶・結類▶・結▶・結連▶・結聯▶・結廬▶・結論▶・結和▶
[下接語]
鬱結・結・結・恩結・完結・帰結・起結・凝結・交結・収結・集結・善結・増結・妥結・団結・直結・締結・転結・凍結・秘結・氷結・憂結・要結・連結・論結
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報