細物(読み)ほそもの

精選版 日本国語大辞典 「細物」の意味・読み・例文・類語

ほそ‐もの【細物】

〘名〙
① 細いもの。また、目をこまかく織った布。
※浮世草子・懐硯(1687)二「紅の細(ホソ)ものなる羅絹(うすぎぬ)の袖ほのめき」
② 索麺(そうめん)をいう女房詞
※海人藻芥(1420)「内裏仙洞には一切の食物に異名を付て被召事也。〈略〉索麪はほそもの」
細身太刀
④ 黄金。〔日葡辞書(1603‐04)〕
竹椰子(たけやし)の皮を編んで作ったもの。帽子・敷物など。
掛物書画の小品。
⑦ 褌(ふんどし)のこと。江戸時代、牢獄内などでいった。
※獄秘書(1818)「御牢内じゃあながかはり、帯の事は長物、ふんどしの事はほそ物とゆふぞ」

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デジタル大辞泉 「細物」の意味・読み・例文・類語

ほそ‐もの【細物】

細い物。
素麺そうめんをいう女房詞
細身の太刀。
黄金こがね金銭
路銭ほど―を持って参った」〈虎明狂・磁石
細糸で織った布。
「紅の―なる羅絹うすぎぬの袖ほのめき」〈浮・懐硯・二〉

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普及版 字通 「細物」の読み・字形・画数・意味

【細物】さいぶつ

つまらぬ物。

字通「細」の項目を見る

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