細殿(読み)ホソドノ

デジタル大辞泉 「細殿」の意味・読み・例文・類語

ほそ‐どの【細殿】

殿舎ひさしで、細長いもの。仕切りをして、女房などの居室として使用した。
殿舎から殿舎へ渡る廊。渡り廊下

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「細殿」の意味・読み・例文・類語

ほそ‐どの【細殿】

〘名〙
① 殿舎から殿舎へ渡る廊。渡り廊下。渡廊(わたりろう)渡殿(わたどの)。〔十巻本和名抄(934頃)〕
② 殿舎の廂(ひさし)の間(ま)の細長いもの。仕切って女房の局(つぼね)として用いることが多かった。
※石山寺本金剛般若経集験記平安初期点(850頃)「南の廂(ホソトノ)に金床玉几を持つ」

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世界大百科事典(旧版)内の細殿の言及

【弘徽殿】より

…身舎は中央に馬道が通り,南北各3間の二つの部分に分けられ,北の西半は塗籠に造って収蔵施設に用い,納殿という。西廂は南北に細く通じているので,細殿と称する。東廂は障子によって,北3間,南4間の二つの部分に分けられる。…

※「細殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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