紫宸（読み）ししん

精選版 日本国語大辞典

し‐しん【紫宸】

〘名〙 (「紫」は天帝の居所といわれる紫微星、「宸」は天子の居所の意) 天子の御殿。宮中。禁中。九重。宮闕(きゅうけつ)。

※古事記（712）上「紫宸に御して徳は馬の蹄の極まる所に被(およ)び、玄扈に坐して化は船の頭の逮ぶ所を照らしたまふ」

※太平記（１４Ｃ後）三「紫宸(シシン)北極の高きに坐して、百司礼儀の妝(よそをひ)を刷(つくろ)ひしに」 〔新唐書‐百官志二〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

し‐しん【紫^×宸】

《「紫」は天帝の座である紫微星、「宸」は天子の居所の意》天子の御殿。禁中。

出典　小学館

普及版 字通

【紫宸】ししん

天子の御殿。〔梁書、元帝紀〕（王僧弁奉表）紫宸（天子）曠位にして、赤縣（神聖の所）無し、百靈聳動し、國回皇(くわいくわう)（慌てる）す。～岳牧（地方官）翹首(げうしゅ)し、天民累(しき)りに息(なげ)く。

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出典　平凡社「普及版 字通」