紗帽(読み)しゃぼう

精選版 日本国語大辞典 「紗帽」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐ぼう【紗帽】

〘名〙 紗の布地で作った帽子
本朝無題詩(1162‐64頃)五・閑中納涼藤原周光〉「誰識炎天抛要路、蕉衣紗帽適吾情」 〔杜甫‐秋野詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「紗帽」の読み・字形・画数・意味

【紗帽】さぼう(ばう)

うすぎぬの帽子。貴人が用いる。〔北史、祖伝〕專ら衡(政務)を(つかさど)る。~後も亦た中の數人をして扶侍せしめて出入し、紗けて直ちに永に至り、~(つね)に榻を同(とも)にして事を論決す。委任の重きこと、群臣比(な)し。

字通「紗」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の紗帽の言及

【烏帽子】より

…天武天皇のとき漆紗冠(しつしやかん)と圭冠(けいかん)の2種ができたが,この圭冠が後世の烏帽子の祖であると古くからいわれている。中国でも4世紀ころから絹紗(けんしや)を用いてつくった紗帽(さぼう)があり,上下一般に用いられてきたが,こうした慣習が日本に流入したものと考えられる。日本では推古天皇のときに定められた冠制以来,官吏は結髪して冠することになったが,この男子の結髪の風習が一般庶民に普及するに及んで,帽子をかぶる習慣もしだいに広くなった。…

※「紗帽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android